第1回展 代表理事挨拶 2000年9月

ご挨拶

あと何ヶ月かで新世紀を迎えます。
20世紀を振り返り、余りにも多くのものを捨て去った事に気付きました。そして、私達の祖先が培って来た種々の知慧を、今また思い起こして、自然のこと、生きること、地球のことを考えようという動きが、大きなうねりとなって聞こえてきます。

草木染は、古代からの染色方法を今に伝え、自然との共生を身近に感じる事のできる科学の知慧であります。又、アートであり貴重な文化遺産であると考えています。

「自然の叡智」をテーマとする2005年日本国際博開催地から、草木染の普及と継承の尊さを世界に発信すべく草木染ビエンナーレ・in・あいち実行委員会は立ち上がりました。

今展は、世界でも初めて純粋な天然染料の作品のみを展示したビエンナーレで、この会が隔年、永劫に草木染のすばらしさと美しさを子々孫々に伝え、祖たちの偉業を讃え、その時代の新しい染め人が心豊かに美しいものに向って育って行く事を願って開催致しております。

今後共、ご指導賜りますようお願い申し上げます。
本日はご多忙の中、ご来駕いただき誠に有難うございました。

代表理事 柴田玲甫




草木染ビエンナーレ・in・あいちでは、上記の内容に基づき審査の際もアート性はもとより、エコロジー性、その作品が作られるストーリー性をも重視して審査、展示しております。私どもは化学者ではありませんので、何が地球環境に悪影響を及ぼすのかは正確にはわかりません。ただ、もしかしたらそうかもしれないと自らが思うものは極力使用を控えていただきたいと思い、出品者のみなさまには協力していただいております。草木染作品の出品に際しては染色方法や使用染料、媒染剤、素材などについては全て自己申告制です。実際にそれらが本当に使われているのかは正確に判断することはできませんが、出品者の皆様を信じて審査を遂行しております。第3回展からは、制作コンセプトや染色方法もキャプションに掲載することにしました。展示会場に表示が多くなってしまうのは問題があるかとは思いますが、観る側の方々からは作り方や想いがわかってよかったという意見をたくさん頂戴いたしました。簡単に速くではなく、面倒だし時間はかけるけれどその方法やコンセプトに意義を見出し、アート性・エコロジー性・ストーリー性に優れた作品を展示していきたいと思っております。

草木染ビエンナーレ・in・あいち実行委員会